どうも、ご無沙汰しております。銀悠と申します。

 まずはアンディ、お疲れ様。から始めるべきでしょうか。


 今季で現役引退を示唆しているマリーの最後のAO挑戦が終わった。 R128、ハイセンスアリーナでの R.バウティスタ・アグート[22] 戦は、
4-6,4-6,7-6(5),7-6(4),2-6で幕を閉じた。4時間を超える激闘、死力を出し尽くして戦ったもののAO初戦突破はかなわなかった。2セットを落とした後の第3セット、まさに王者の意地や気迫をまじまじと感じさせる。強力なサーブに加えて、高いディフェンススキルから粘り強く戦うスタイルはいつだって我々の心を熱くさせてくれるもの。幾度と日本のエースである錦織選手に立ちはだかった偉大なる壁。その壁がまさにそこにはあるように見えた。
 しかし、やはり本調子ではないのだろう。驚異的な粘りを見せた第3、第4セットの後、第5セットでいよいよ力尽きてしまった。

 2010年、AOで初めて決勝へ進出したマリーに立ちはだかったのは、2年連続決勝進出を果たしていた王者ロジャーフェデラー。結果は3-6,4-6,6(11)-7のストレート負けだった。
前年度覇者のラファエルナダルはQF棄権。

 翌年2011年、二年連続で決勝を果たしたものの、決勝戦にはノヴァクジョコビッチが立ちはだかる。ちなみに、この年は1つの転換期でもあり、ロジャーフェデラー、ラファエルナダルのいずれもがグランドスラム決勝に姿を現さなかったのは2008年AO以来3年ぶりであった。マリーはジョコビッチの前に、4-6,2-6,3-6のストレート負けで、2年連続準優勝という形で涙をのんだ。

 2012年は、SFにてジョコビッチにフルセットの末に敗れた。第3セット終了時では2-1でリードしたものの、第4,5セットで逆転負けを期した。この年のAO決勝はジョコビッチとナダルによる5時間53分を要した大激闘は今でも1つの語り草となっている。

 2013年、マリーは再び決勝へ進出した。しかし、3年連続でジョコビッチが立ちはだかり、第1セットをタイブレークの末に奪取したもののその後逆転負けを期し、ジョコビッチはAO3連覇を達成する。
 
 2014年はQFでフェデラーに敗れる。

 2015年、4度目の決勝進出を果たし、ジョコビッチを相手に第2セットをタイブレークにて制し、セットカウントを1-1としたものの、第3,4セットを奪われ、4度目のAO準優勝となる。

 2016年、5度目の挑戦となった決勝戦。立ちはだかるジョコビッチ。結果は1-6,5-7,6(3)-7のストレート負けだった。これがマリー最後のAO決勝戦だった。


 振り返れば、ジョコビッチが幾度と立ちはだかった。00年代に猛威を振るったフェデラーやナダルだったが、2010年代ではジョコビッチが覇権争いを制し、王者として君臨していた。マリーはその最大の対抗馬とされ、2012年UsOpen,2013年Wimbledonではそのジョコビッチを破って優勝を勝ち取った。2016年末には世界1位にも輝いた。そんなマリーの挑戦が、今季で終えようとしている。


 あれほどのプレーを見せてくれて、その上「がんばれ」なんて思えませんでした。お疲れ様でした。素晴らしい試合をありがとう。